スプリント種牡馬の興亡

 最近、「ロードカナロアの短距離レースでの稼ぎがビッグアーサーに食われている」という書き込みを目にしました。正直「ほんまか?」と思い、実際にデータを集めて確認してみました。

 対象としたのは、JRAで実施されている芝1000-1300mのレースです。賞金を年ごとに集計し、それぞれの種牡馬がどの程度シェアを占めているかまとめました。

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〇歴代リーディングサイアー(芝1000-1300m)

・2010年

1位 サクラバクシンオー 13.5%(キャリアハイ)

2位 キングカメハメハ 3.1%

・2011年

1位 サクラバクシンオー 12.2%

2位 キングカメハメハ 5.4%

・2012年

1位 サクラバクシンオー 9.9%

2位 キングカメハメハ 9.2%(キャリアハイ)

・2013年

1位 キングカメハメハ 8.5%

2位 サクラバクシンオー 6.8%

・2014年

1位 ダイワメジャー 6.2%

2位 サクラバクシンオー 6.0%

・2015年

1位 サクラバクシンオー 7.4%

2位 ディープインパクト 5.5%(キャリアハイ)

・2016年

1位 サクラバクシンオー 8.0%

2位 ダイワメジャー 6.7%

・2017年

1位 アドマイヤムーン 9.1%(キャリアハイ)

2位 ダイワメジャー 6.9%

・2018年

1位 ダイワメジャー 8.7%(キャリアハイ)

2位 ロードカナロア 7.3%

・2019年

1位 ロードカナロア 8.5%

2位 キンシャサノキセキ 5.0%(キャリアハイ)

・2020年

1位 ロードカナロア 12.7%

2位 ダイワメジャー 6.0%

・2021年

1位 ロードカナロア 14.4%(キャリアハイ)

2位 ダイワメジャー 7.3%

・2022年

1位 ロードカナロア 10.7%

2位 ダイワメジャー 5.9%

・2023年

1位 ロードカナロア 9.6%

2位 ダイワメジャー 5.8%

・2024年

1位 ビッグアーサー 8.5%(キャリアハイ)

2位 ロードカナロア 7.6%

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 2024年にビッグアーサーのシェアが8.5%に伸びています。ロードカナロアから奪った賞金は1%程度と考えられ、どちらかといえばロードカナロア自身の不調によるものが大きい気がします。

 ただ、下の図を見ると2021年以降、スプリント種牡馬ビッグアーサーを含めた世代交代の波が来ており、これが影響した可能性はあります。

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〇おまけ(シェア推移のグラフ。2010~2024年)

 集計した種牡馬は、2006年から2024年までに一度でもシェア2%以上を獲得した馬、及び2025年以降に2%を上回りそうな馬。最初に1%を上回ってから、最後に1%を上回った年までを示しています。

 サクラバクシンオーダイワメジャーロードカナロアの存在感は大きいですね。

 ビッグアーサーもこれらに並ぶ存在となりそうです。

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 スプリントと言えどもダンスインザダークマンハッタンカフェ(ダンスとマンカフェのキャリアハイは描写範囲外の2009年)、ディープインパクトキタサンブラックサトノダイヤモンドなど菊花賞馬がチラホラいたりしますね。セントレジャールールオブローに至ってはスプリント専用機の評価でした。

 ダンスインザダークは産駒が獲得した賞金の8%を芝スプリントで稼いでいる年(2009年)もあり、少々意外です。サトノダイヤモンドも、2024年で獲得賞金の13%を芝スプリントで稼いでいました。勝率も高く、謎の傾向となっています。ディープインパクトはこれらに比べればスプリントのウェイトはさほどでもなく、最大の2015年でも5%でした。

 

 一方で、準リーディング級でも、ハーツクライステイゴールドエピファネイアなどはスプリントを苦手とするようです。

 

 なお、スプリント路線の賞金総量は、2010年が78億円(JRA賞金全体の11.4%)、2024年が76億円(JRA賞金全体の9.8%)でやや減少傾向です。過去最大は、2002年の91億円(JRA賞金全体の13.5%)でした。長距離路線(2100m以上)の賞金総量が、2002年に64億円、2010年に69億円、2024年には95億円と増加し続けているのとは対照的です。

 レース数も同様にスプリント路線が減少、長距離路線が増加となっており、この間のレース数の変動は、スプリント戦が510→326(35%減少)、長距離が144→194(35%増加)となっています。