世代比較(1983年~2019年生まれ)

東京大賞典が終わったので定例の世代比較です。

 

まずは全体

賞金額変動の影響を減らすため、各年ごとに「(JRA重賞賞金+それ以外の国際グレードレース賞金)÷(JRA重賞賞金+東京大賞典賞金)」を計算し、世代別各年齢ごとに積み上げるという形式をとっています。

JRA重賞+地方海外の国際グレードレース

全体の賞金はそれほど伸びていないのに有馬記念の賞金が増え続けているため、ここで3歳がワンツーを決めると影響が大きいです。

2018年生まれの4歳はダートで苦戦し(3歳や7歳にすら負けている)、昨年の勢いを考えれば大人しめです。

2017年生まれの5歳コントレイル世代ですが、ダートを中心に荒らしており、芝や海外でも4歳を上回る賞金を得ています。

2016年生まれの6歳は重賞で堅実に入着し、累計100%ラインに近づいてきています。

2015年生まれの7歳アーモンドアイ世代は、7歳としては記録的な重賞勝利数を上げましたが、障害馬が非常に弱く(史上最低水準)、思ったよりは伸び悩んでいます。

降級廃止の丁度狭間の世代にあたるため条件馬の出走数が少ない、比較的変動の少ない条件戦での獲得賞金が他の世代に比べてこの世代のみ2割も凹んでいるという特徴もあり、障害馬の弱さはこれに関連しているのかもしれません。

ただしこの集計では海外を含んでいるため、それを埋め合わせる形になり、累計では頭一つ抜けだしています。

1982年生まれ世代(ミホシンザン世代)は示していませんが、4歳以降だけで100%を超え、3歳でも重賞6勝と思ったより強い世代かもしれません。

 

一応牡馬と牝馬を分けたものも。

上が牡馬、下が牝馬です。

牡馬と牝馬

2015年生まれ世代はビリーバーの勝利で安泰かと思われましたが、2016年生まれ世代がこれを上回り牝馬の獲得賞金率が史上最大になりました。この世代、牡馬に関しては史上最少ペースでしたが、こちらも最下位は脱出しそうです。

牡馬の上位は僅差ですが、1985(105.7%)>2002(105.3%)>2009(104.2%)の順。

 

 

昔より最近のほうがレベルが高いだろうということもあって海外レースをボーナスとして加算していますが、試しにJRA重賞以外を除外するとこうなりました。

2015年生世代(アーモンドアイ世代)が海外分で19.9%も加算しており、これを除くと1985年生まれ世代(オグリキャップ世代)と2009年生まれ世代(ジェンティルドンナゴールドシップ世代)を下回りました。もっとも後者とは差が僅かなため、逆転はありそうです。

これらの世代は障害レースが強いため、これも試しに除外したものも下に置いておきます。

JRA重賞のみ

 

障害レースも試しに除外するとこのようになります(JRA平地重賞/JRA平地重賞)。

思ったより障害レースは世代レベルを左右しているようで、1985年生まれ世代(オグリキャップ世代)が障害で21%も加算、2009年生まれ世代も10%を超える賞金率を障害で得ているのに対して、2015年生まれ世代は2%に過ぎず再度逆転しています。1985が減らした一方で1987年生まれ世代(メジロマックイーン世代)は2位となりました。2002年生まれ世代(ディープインパクト世代)も障害で17%稼いでいたようで、順位を落としました。

JRA平地のみ

 

※いずれの集計も中央馬+地方馬のみ。コスモバルクが獲得した賞金額は加算するが、スノーフェアリーの獲得賞金は加算しない。元JRA所属馬でも、海外移籍後については加算しない。

世代比較(1983年~2018年生まれ)

mhl.hatenablog.jp

上は関連。2022年版

 


2021年の東京大賞典も終わったので、世代比較してみようかと思います。

全体的に雑多なメモ書きです。

 

 コメントやtwitterでいくらか意見を頂いたので、それらを元に手を加えました(左右反転など)。

 前回は単純な賞金額で比較していましたが、今回は累積賞金率で比較する方式に変更しました。その年の全体賞金のうち、その世代が何%獲得したか算出し、年齢毎に合算して合計を出しています。

 なお、分母となる全体賞金は、JRA古馬重賞に東京大賞典(国際G1となった2011年以降のみ)を加算したもの。

 分子となるその世代の獲得賞金は、JRA古馬重賞と東京大賞典(2011年以降のみ)、海外の古馬の国際グレード競走のうち、その世代の日本調教馬が獲得した賞金を加算したものとしました。

 海外賞金分がボーナスとなりますが、JCなどを海外馬に取られると、その分逆に減ります。

 ダートグレード競走サウジアラビア、韓国などは労力の関係で考慮していません。

 サウジアラビアは国際グレードが付いたので、2022年から算入予定。

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1位 127.2% 2009年生まれ世代(ゴールドシップジェンティルドンナ

2位 123.9% 1985年生まれ世代(オグリキャップスーパークリーク

3位 123.6% 2015年生まれ世代(アーモンドアイ・フィエールマン)

4位 118.6% 2008年生まれ世代(オルフェーヴルロードカナロア

5位 116.3% 1987年生まれ世代(メジロマックイーン・パーマー)

31位 85.2% 1992年生まれ世代(マヤノトップガンダンスパートナー

32位 83.8% 1984年生まれ世代(メリーナイスイナリワン

33位 72.9% 1986年生まれ世代(ウィナーズサークルオサイチジョージ

34位 70.7% 2005年生まれ世代(ディープスカイエスポワールシチー

 1位は2009年生まれのゴールドシップジェンティルドンナ世代。この2頭が勝ちまくりました。

 2位は1985年生まれのオグリキャップスーパークリーク世代。稼ぎすぎて前後の世代が下位に登場してしまっています。

 3位は2015年生まれのアーモンドアイ世代です。牝馬の大半やフィエールマンが抜けて大幅に失速していますが、6歳になっても20億超の賞金を獲得しました。まだ現役馬が残っているので、順調に行けば最終的には130~140%程度に達すると思います。

 

〇牡馬と牝馬別のグラフ

上が牡馬、下が牝馬

 牝馬限定戦の割合が時代によって増減しているので、あくまで参考程度です。

 なお、牝馬限定戦が賞金に占める割合は一貫して上昇しており、1990年は4.5%でしたが、2000年には7.2%、2010年には9.5%、2020年には9.9%となっています。

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 牝馬は他世代だけでなく、牡馬との競争もあるため、年によって累積獲得賞金率に4倍以上の開きがあります。特に強い世代としては、2004(ウオッカダイワスカーレット)、2009(ジェンティルドンナ)、2015(アーモンドアイ)、2016(クロノジェネシス・グランアレグリア)生まれの世代が挙げられます。

 牝馬が活躍した分、2004、2016は牡馬が割を食っていますが、牡馬も平均より強かった2009、2015は総合でも上位になっています。牝馬が期間内最低の1999年生まれ世代は、牡馬が非常に強力となっています。2005年生まれ世代は牡馬も牝馬も弱いです。

 牝馬は5歳または6歳で賞金の伸びが止まる傾向があります。2000年以降は牝馬も4歳より5歳の方が稼いでいるので、衰えというよりはオープンクラス牝馬はここで引退して繁殖入りしてしまっているのでしょう。

 

〇各カテゴリー別にしたもの

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 年代によって、そもそもの賞金割合が変動しているため、参考程度。それぞれの割合は後述。

 

〇1983年生まれ世代(1986年クラシック世代)

累積賞金率:107.5%

 初の牝馬三冠馬メジロラモーヌの世代。ただしクラシック勝ち馬はメジロラモーヌダイナコスモス古馬で活躍できず、ダイナガリバーメジロデュレンは実質有馬記念の1勝のみに終わりました。

 累積賞金率1位は重賞6勝のニッポーテイオー(累積賞金率9.7%)が大きく、次いでラニンニングフリー(6.0%)、ダイナアクトレス、フレッシュボイス、カシマウイングとなっています。平均よりはやや強いです。

 

1984年生まれ世代(1987年クラシック世代)

累積賞金率:83.8%

 サクラスターオーの世代。そのサクラスターオー有馬記念で死亡。ダービー馬メリーナイス牝馬二冠馬マックスビューティ、その他クラシック上位のマティリアル、ゴールドシチー古馬相手ではあまり活躍できませんでした。

 累積賞金率1位はタマモクロス(累積賞金率8.7%)、次いでイナリワン(6.8%)。この2頭が抜けていて、以下ホクトヘリオススルーオダイナシンウインドの順です。

 障害レースでも実質的に歴代最下位の3.3%であまり稼げず、累積賞金率の指標では、中間層に厚みが無くかなり弱い世代となっています。

 

〇1985年生まれ世代(1988年クラシック世代)

累積賞金率:123.9%

 オグリキャップスーパークリークの世代。この世代はトップ層から中間層まで非常に豊富でした。

 累積賞金率1位はオグリキャップオグリキャップだけで累積賞金率を13.0%も稼いでいます。次点はバンブーメモリー(7.4%)。

 クラシック馬も、それぞれ菊花賞皐月賞を勝ったスーパークリーク(7.1%)とヤエノムテキ(5.7%)が頑張りました。

 ダートの累積貢献率は歴代最低で0.9%。一方、障害は20.8%で歴代最高だでした。シンボリクリエンスの他、パンフレット、メジロモントレーなど、累積貢献率1%以上稼いだ障害馬が7頭も居ます。

 累積賞金率は歴代2位で、国内獲得分に限ると2009年生まれ世代を上回って1位です。史上最強世代の候補の1つだと思います。

 

〇1986年生まれ世代(1989年クラシック世代)

累積賞金率:72.9%

 ウィナーズサークル世代。

 全体的に弱く、クラシック勝ち馬が古馬で稼いだ賞金は、皐月賞ドクタースパートのステイヤーズS1着のみでした。なお、同馬は2歳時にダート1200mのレコードを出した後、4歳時のステイヤーズSでもレコードを出しており面白い馬ではあります(母父タケシバオー以上の条件幅)。翌年の天皇賞(春)2着馬ミスターアダムスを下していることを考えれば、無事ならもう少しやれたかもしれない(その後屈腱炎引退)。

 累積賞金率1位は芝ダートで長く走ったカリブソング(5.0%)、ムービースター(4.6%)。

 前後を強い世代に挟まれ、最終的に古馬G1勝ちは、オサイチジョージ宝塚記念のみに終わりました。このため史上最弱世代との評価もあります。累積賞金率はワースト2位です。

 

〇1987年生まれ世代(1990年クラシック世代)

累積賞金率:116.3%

 貢献度1位はメジロマックイーン(累積賞金率12.2%)、次いでダイタクヘリオス(7.9%)。以下メジロパーマーダイイチルビーイクノディクタス

 古馬G1で当時最多の12勝。累積賞金率116.3%は総合5位、国内に限れば3位の非常に強い世代です。4歳時(旧5歳時)に稼いだ賞金率が驚異的で、1991年に行われた重賞の賞金の半分に迫る49.7%に達しました。

 この他、2つ上の1985年生まれ世代が障害でも稼いでいたのに対して、この世代は芝の牡馬に特化しており、牝馬限定戦やダート、障害レースの割合が少ない時代と言うこともありますが、芝の古馬レースの累積賞金率が102.4%で、最も高い世代となっています。

 

〇1988年生まれ世代(1991年クラシック世代)

累積賞金率:91.6%

 トウカイテイオーの世代になります。

 累積賞金率91.6%と、比較的弱い世代で、古馬G1馬はトウカイテイオーヤマニンゼファーのみです。他には名脇役ナイスネイチャツインターボなどがいます。なお、フジヤマケンザンが期間内初めて海外レースで勝利し、374万香港ドルを獲得しました。

 累積賞金率1位はヤマニンゼファー(7.3%)、次いでナイスネイチャ(7.1%)、フジヤマケンザンの順で、トウカイテイオーは故障でまともに使えなかったのが響いて4位でした。

 

〇1989年生まれ世代(1992年クラシック世代)

累積賞金率:91.2%

 二冠馬ミホノブルボンの世代です。ただしミホノブルボン古馬戦を走ることは無かったので、ライスシャワー(累積賞金率5.8%)とサクラバクシンオー(4.7%)が主力になりました。次いでマチカネタンホイザアイルトンシンボリシンコウラブリイの順です。レガシーワールドニシノフラワートロットサンダーなどもおり、古馬G1勝利数は9勝とそこそこ多いのですが、累積賞金率の観点からは比較的弱い世代となります。

 

〇1990年生まれ世代(1993年クラシック世代)

累積賞金率:103.0%

 ビワハヤヒデが代表馬で、他にナリタタイシンサクラチトセオーウイニングチケットなどがいます。トニービン産駒が登場したのもこの年からです。

 非常に故障離脱、特に屈腱炎が多い世代で、ダービーの上位5頭(ウイニングチケットビワハヤヒデナリタタイシン、ガレオン、マイシンザン)は屈腱炎(ガレオンは屈腱断裂)で引退に追い込まれました。牝馬クラシックもワコーチカコなどどんどん故障離脱していき、二冠を達成したベガも結局故障で引退。それ以外の上位馬でも、ネーハイシーザーステージチャンプマーベラスクラウントーヨーリファールなども故障しています。競走中の骨折で安楽死となったホクトベガやグローリークロスもこの世代です。無事だった上位馬は、サクラチトセオーノースフライトハギノリアルキングぐらいでしょうか。

 累積賞金率1位はビワハヤヒデ(5.9%)。次いでサクラチトセオー(5.4%)、ノースフライトマーベラスクラウンネーハイシーザーの順です。飛び抜けて稼いだ馬はいませんが、累積賞金率2-5%の馬がかなり多く、累積賞金率は103%と100%を上回りました。

 

〇1991年生まれ世代(1994年クラシック世代)

累積賞金率:101.7%

 三冠馬ナリタブライアンの世代です。3歳時は当時最多となる古馬重賞11勝。この年の獲得賞金率は11.8%と高水準でしたが、その後はナリタブライアンの故障もあり、やや伸び悩みました。

 なお、三冠馬が登場する世代は弱いと言われますが、ナリタブライアンが存在しなかった場合でも累積賞金率は98.8%となり、世代の総合力では弱いわけではありません。

 累積賞金率の方は、1位が天皇賞(春)有馬記念に勝ったサクラローレル(6.6%)、次いで、タイキブリザード(5.7%)で、ナリタブライアン(4.4%)は3番手となります。4位5位は名障害馬ポレール天皇賞(秋)を勝ったオフサイドトラップでした。

 

〇1992年生まれ世代(1995年クラシック世代)

累積賞金率:85.2%

 マヤノトップガン世代です。ここでサンデーサイレンス産駒の登場になります。

 累積賞金率1位はマヤノトップガン(6.8%)。続いてマーベラスサンデー(6.4%)、ダンスパートナー(4.6%)。その下はフラワーパーク、エムアイブラン、ジェニュインが僅差並んでいます。

 サンデーサイレンス産駒登場の上、前年初年度を迎えたブライアンズタイム産駒も引き続き活躍しましたが、累積賞金率は1986年世代以来の低さでした。この後この世代を下回る世代は2005年まで現れませんでした。

 G1勝利数(10勝)は普通ですが、古馬G2の史上最少勝利数(9勝)という記録を持っており、平均的な世代の半分以下に過ぎませんでした。G3の勝利数も34勝と非常に低水準です。中間層の弱さがこの結果になったのかもしれません。

 

〇1993年生まれ世代(1996年クラシック世代)

累積賞金率:98.2%

 エアグルーヴの居る世代です。

 クラシックはイシノサンデーフサイチコンコルドダンスインザダークが分け合いましたが、これらは古馬ではあまり活躍できませんでした。最も活躍したのはオークスエアグルーヴで、天皇賞(秋)に勝ったほか、他のレースでも安定して強さを発揮しました。同馬の累積貢献率は6.9%です。

 牝馬が中距離以上で牡馬を圧倒する現代からは考えられませんが、この時代中距離以上で牝馬がG1を勝つことは殆ど無かったため、特異的な存在でした。

 2位はダイワテキサス(5.1%)、以下バブルガムフェロー、ゴーカイ、ローゼンガバリーとなっています。

 

〇1994年生まれ世代(1997年クラシック世代)

累積賞金率:113.5%

 サニーブライアンタイキシャトルメジロドーベルの世代です。

 累積賞金率1位はなんとステイゴールド(10.2%)。ここまで累積賞金率が伸びたのは海外での2勝の影響が大きいですが、国内のみに限っても累積賞金率は7.4%で世代1位を誇っています。国内G1を勝ってないにもかかわらず、ここまで伸びるのは他に例が無いです。

 このほかメジロブライト(6.7%)、タイキシャトル(6.2%)、ブラックホーク(6.1%)なども他の世代であれば1位でもおかしくないぐらい稼いでいます。以下サイレンススズカ(4.2%)、メジロドーベル(4.1%)。

 海外賞金を本格的に稼ぎ出したのもこの世代からで、3.7億前後の外貨を獲得しました。ダートの累積賞金率も16.4%と大きいです。あまり目立ちませんが、3歳時の古馬重賞勝利数12勝の記録も持っています。

 多彩な馬がいて、かなり強い世代です。

 

〇1995年生まれ世代(1998年クラシック世代)

累積賞金率:110.6%

 グラスワンダースペシャルウィークエルコンドルパサーの世代です。

 累積賞金率1位はスペシャルウィーク(7.2%)。以下グラスワンダー(6.2%)、アメリカンボスウイングアロー、スエヒロオマンダー、キングヘイローの順です。エルコンドルパサー古馬戦3勝と少なかった上、4歳時は賞金の安いフランスで走ったことから2.6%でした。

 4歳時の瞬間最大風速が高かった世代で、3-4歳の賞金率57.1%はこの時点で1位でした。その後は3強の引退とともにやや伸び悩みました。とは言えかなり強い世代です。ダートや障害でも稼ぎました。

 

〇1996年生まれ世代(1999年クラシック世代)

累積賞金率:114.0%

 テイエムオペラオー世代です。3年連続で強い世代が続きました。

 そのテイエムオペラオーの累積貢献率は驚異の16.2%。オグリキャップの13%を優に超えています。以下メイショウドトウ(8.7%)、ナリタトップロード(6.1%)、トゥザヴィクトリー(5.1%)、トロットスター

 G1の勝利数は13勝と上2世代に僅かに届きませんでしたが、G2の勝利数が初めて30勝台に乗りました(35勝)。G3勝利数も当時最多の53勝に達しています。ついでにG1の2着と3着の回数も当時の最多でした。テイエムオペラオーが無双した4歳時の賞金獲得率は意外に平凡(37.6%。平均よりは2割ほど高い)ですが、5歳時6歳時の賞金率が歴代でも最上位で、高齢になっても稼ぐ馬が多い世代でした。

 累積賞金率は114%で90年代1位でした。

 

〇1997年生まれ世代(2000年クラシック世代)

累積賞金率:89.7%

 エアシャカールアグネスデジタルらの世代です。

 この世代は2000年ジャパンカップの下位独占が有名ですが、実はこの1週前のマイルCSではレコードでアグネスデジタルが勝っており、2着もダイタクリーヴァ、5着がエイシンプレストンと優秀なものでした。JCのイーグルカフェシルクプリマドンナも、前走の天皇賞(秋)エリザベス女王杯では掲示板に入っており、下位独占というのは少々巡り合わせが悪かったというのはあるかもしれません。

 とはいえ結果を見れば、世代レベルはあまり高くなく、特にクラシックを走った内国産馬は低水準には違いありません。それに反して外国産馬がどんどん強くなり、賞金を稼ぎました。海外賞金でも約6億円稼いでおり、この時代にしては抜けて大きいです。

 貢献度1位はタップダンスシチー(9.7%)、次いでエイシンプレストン(7.3%)、アグネスデジタル(6.6%)、イーグルカフェ外国産馬が上位を独占。5位は障害を走ったウインマーベラスでした。

 世代レベルは89.7%で弱いです。

 

〇1998年生まれ世代(2001年クラシック世代)

累積賞金率:95.5%

 マンハッタンカフェジャングルポケットらの世代。

 貢献度はツルマルボーイ(5.4%)、ジャングルポケット(3.9%)、ビリーヴ(3.5%)、マンハッタンカフェ(3.2%)、タイムパラドックスの順です。

 有力馬が故障などで伸び悩み、上位馬はあまり稼げていません。牝馬JRAダート(地方ではタイムパラドックスが強かったが)、障害ともにそんなに強くなく、海外でも全く稼げませんでした。累積賞金率は95.5%でやや弱い方です。

 マンハッタンカフェアグネスタキオンアグネスゴールドジャングルポケット(地味にG1を勝った産駒がマンハッタンカフェアグネスタキオンより多い)、クロフネなど種牡馬として成功する馬が多い世代でした。

 

〇1999年生まれ世代(2002年クラシック世代)

累積賞金率:112.1%

 シンボリクリスエスヒシミラクル世代

 貢献度1位はシンボリクリスエス(7.8%)、以下ローエングリンバランスオブゲームデュランダル。他に古馬では走りませんでしたがタニノギムレット、ダートではゴールドアリュールアドマイヤドンなど。

 牡馬が史上最強クラスに強い(累積貢献度103.8%)の一方で、牝馬が極度に弱い(累積貢献度8.3%。史上最低)ことが特徴です。なお、下位条件も含めたJRA獲得賞金の史上1位(719億6912万円)、古馬戦の1位(491億4738万円)を共に記録しているのもこの世代です。

 

〇2000年生まれ世代(2003年クラシック世代)

累積賞金率:96.3%

 ネオユニヴァースゼンノロブロイの世代。スティルインラヴが牝馬三冠を達成しました。

 貢献度1位は、2004年の秋G1を3連勝したゼンノロブロイ(9.1%)、リンカーン(4.8%)、以下アドマイヤグルーヴアイポッパーシーイズトウショウの順。

 障害馬スプリングゲントの活躍により、2013年(12歳)まで賞金を積み上げ続けました。

 そんなに弱くはなさそうですが、古馬G1勝ちは7勝に止まっています。累積賞金率は96.3%。

 

〇2001年生まれ世代(2004年クラシック世代)

累積賞金率:109.9%

 ダイワメジャーらの世代です。

 貢献度1位はダイワメジャー(8.8%)、次いでカンパニー(8.7%)。以下デルタブルーススイープトウショウ、エアシャディ。

 カンパニーらが高齢になるまで稼いだことから、この世代は7歳以上で稼いだ累積賞金率が期間内最大になっています。特に牝馬は7歳以降稼ぐことが殆ど無くなるのですが、この世代は障害の強豪コウエイトライにより10歳まで賞金を獲得し続けました。

 累積賞金率は109.9%でかなり強いです。

 

〇2002年生まれ世代(2005年クラシック世代)

累積賞金率:108.7%

 ディープインパクトの世代です。

 そのディープインパクトの累積賞金率は8.3%、2位はトウカイトリック(4.2%)、以下カネヒキリ、キングジョイ、メルシーエイタイムなど。他にも障害で活躍した馬が目立ちます。地方ではカネヒキリヴァーミリアンが活躍しました。

 意外にもディープインパクトを除いても100%を超えていることが分かります。これはダート(累積賞金率21.2%、歴代2位)と障害(累積賞金率17.0%、歴代2位)がかなり強かったおかげでしょう。JRA古馬G1勝利数は18勝で当時の最多記録。JRA重賞勝利数も地味に(現時点でも)歴代最多の102勝に達していたりします。

 

〇2003年生まれ世代(2006年クラシック世代)

累積賞金率:105.3%

 メイショウサムソンの世代です。

 貢献度1位はアドマイヤムーン(10.0%)、次いでキンシャサノキセキ(6.5%)、以下マツリダゴッホメイショウサムソンマイネルキッツ

 サンデーサイレンス最終世代で、その産駒はマツリダゴッホのほかにフサイチパンドラがG1馬となりました。アクシオンは2012年ごろまで走っていたみたいです。

 なお、ダートの累積賞金率が5.6%で、1990年代以降の世代では最低です。

 

〇2004年生まれ世代(2007年クラシック世代)

累積賞金率:99.6%

 ウオッカダイワスカーレットの世代。牝馬の時代の始まりです。

 ウオッカ(9.2%)が貢献度1位で、以下ドリームジャーニー(6.5%)、ダイワスカーレットスクリーンヒーロージャガーメイルとなっています。

 牝馬の累積貢献率は34.1%で、これまでのどの世代よりもはるかに高いです。その半面、牡馬は65.5%でかなり低い方です。古馬G1勝利数18は当時の歴代最多タイでした。

 牝馬が強かったせいもありますが、この世代もダートが弱く、累積貢献率は6.0%でした。

 

〇2005年生まれ世代(2008年クラシック世代)

累積賞金率:70.7%

 ディープスカイらの世代。

 貢献度1位はアーネストリー(4.9%)、2位はオウケンブルースリ(3.0%)、以下シルポートディープスカイメイショウベルーガ

 累積賞金率が期間内最低で、1986年生まれ世代の72.9%を下回ってしまいました。性別に見ても、牡馬は1986世代に次いでワースト2位(59.9%)でした。1つ上の世代で牝馬の時代の始まりと言いましたが、牝馬も全く活躍しておらず、2001年世代に次いでワースト2位(10.8%)となっています。

 古馬芝G1勝利はアーネストリー宝塚記念エイシンフォワードのマイルCSリトルアマポーラエリザベス女王杯の僅か3つでした。

 あまり良い所のない世代ですが、ダートにはスマートファルコンエスポワールシチーがおり、強いといってよいかもしれません。特にこの2頭は地方でかなり走っており、これらを含めればもう少しましになったと思います。

 

〇2006年生まれ世代(2009年クラシック世代)

累積賞金率:91.8%

 ブエナビスタの世代。

 累積賞金率はブエナビスタ(10.9%)が圧倒的で、次いでトランセンド(6.3%)、以下トーセンジョーダン(6.0%)、サンカルロワンダーアキュート

 牡馬は67.1%で引き続き低水準ですが、牝馬ブエナビスタを筆頭にソコソコ稼ぎました(24.7%)。特筆すべきはダートの強さで、JRAダートの累積貢献率24.7%は期間内最大です。

 

(書きかけ)

 

2015年生まれ(2018年クラシック世代)

アーモンドアイ世代

 5歳までは非常に速いペースで賞金を稼いでいましたが(3歳4歳5歳何れも賞金率で歴代2位)、6歳になってやや失速(6歳時賞金率は歴代11位)しました。

 これは牝馬が殆ど引退してしまったためで、牡馬はなお高水準を保っているようです。

 獲得賞金額は134億3000万円で歴代1位、累積獲得賞金率も123.6%で歴代3位です。上位との差は僅かなのでほぼ上回るでしょう。古馬G1勝利数はJRA21勝、海外6勝、地方4勝で何れも史上最多の様です。

 3歳時14億2000万円(12.8%)、4歳時50億1000万円(47.3%)、5歳時48億7000万円(44.5%)、6歳時20億7000万円(18.9%)

 唯一苦手としているのが障害レースで、累積賞金率が歴代最低(1.6%)と、1歳下の2016年生まれ世代(1.7%)にも負けてしまっています。国内平地と海外を合計した、平地レースの累積賞金率は歴代最高です。

 追記:集計には反映していませんが、7歳になった2022年は年頭から非常に速いペースで重賞を勝ちまくっており、3月1週終了時点で5億2800万円ほど加算しています。これを考慮すると累積獲得賞金率は既に歴代トップになっているようです。

 

・2016年生まれ(グランアレグリア世代)

 4歳時はどうなるかと思いましたが、5歳で大幅に巻き返しました。3歳時11億2000万円(10.5%)、4歳時30億9000万円(28.2%)、5歳時45億8000万円(41.8%)となっています。

 牝馬が非常に強力なことが特徴で、牝馬が全賞金の51.4%(45億2000万円)を稼いでいます。アーモンドアイ世代の牝馬が45億3000万円なので、ほぼ確実に上回ると予想されます。

 牡馬よりも牝馬の方が稼いでいる世代はこの世代が唯一です。

 

・2017年生まれ(コントレイル世代)

 3歳時5億5000万円(5.1%)、4歳時33億円(30.2%)で、平均よりやや下回っています。近年の世代は5歳で稼ぐ傾向が強いのですが、この世代は主力のコントレイルが4歳で引退してしまいました。ここから挽回できるのでしょうか。

 

・2018年生まれ(エフフォーリア世代)

 前述のとおり、3歳時の獲得賞金が15億8000万円(14.4%)で、賞金額・率共に1位となっています。重賞勝ち数も1994年生まれ世代に次いで2位です。

 

〇注釈
※第126回中山大障害(積雪のため2004年1月10日に順延)は2004年に計上。

牝馬限定戦は基本的に全て芝だが、2018年のJCBレディースクラシックのみダート。これら牝馬限定戦は芝やダートの方には計上していない。

※海外レースの賞金は為替レートなどの要因により誤差が大きい。加えて賞金の安いレースの4着5着などは無視しているところがある。

 

〇以下未整理の雑多なデータ

古馬重賞に占める各カテゴリーの割合(JRAのみ。賞金ベース)

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古馬重賞に占めるG1の割合(JRAのみ。賞金ベース。JPN1、JG1含む)f:id:mhL:20220110213156p:plain

現存するシンザンの子孫(牝系経由)

シンザンの父系子孫は、ミホシンザンマイシンザンと受け継がれましたが、既に断絶しています。

ただ、それをもってシンザンの血を持つ馬が全て消え去ったわけではありません。

2013年にG1を3勝したメイショウマンボなど、血統表のどこかにシンザンを持つ馬はまだまだおり、判明した限りまとめてみました。

 

なお、かつて重賞馬を出していた牝系でも、途絶えていれば載せていません。

また、牝系自体は存続していても、基本的には現役の繁殖牝馬とその先祖馬しか載せていないので、活躍馬でも漏れが多いと思います。

 

全体としては、40~50頭程度サラブレッドの繁殖牝馬がいるようで、日本で走っている馬の0.4%程度はシンザンを持っていると言えるかもしれません。

数としてはおそらくミスターシービー(44頭?)とほぼ同じぐらいで、ナリタブライアン(20頭)の子孫よりは多い程度。

安定しているとはいえず将来的には不安が残ります。

牝系の存続は巡りあわせも大きく、末子の牡馬で姉が繁殖入りしていなかったり、 事故で死亡するなどして、重賞馬が出たその世代で断絶などと言うこともあります。

 

意外なことに、ミホシンザンの血を持つ馬が途絶えそうな一方で、ミナガワマンナの血を持つ馬はそれより多く、シルバーランドの血を持つ馬は近年拡大しています。

 

種付けされた種牡馬を眺めていたら、2019~20年にかけて何故かエピファネイアの名前が目立ち、期待が高まるところです。

 

この他ばんえい馬に繁殖牝馬が8頭居て、重賞馬も出ています。

 

素人が適当にまとめたものなので、見落としがおそらくあると思われます。

情報があればぜひ。

 

〇マルイチジョウオー系

マルイチジョウオー 1972(シンザン
|ダイアンベンチヤ 1978(ヴェンチア)
||ウイルムーン 1987(ミルジョージ
|||メイショウアヤメ 1995(ジェイドロバリー)G2報知杯4歳牝馬特別2着
||||メイショウモモカ 2002(グラスワンダー
|||||メイショウガザニア 2008(キングヘイロー
|||||メイショウマンボ 2010(スズカマンボ)G1オークス、G1秋華賞、G1エリザベス女王杯、2013年JRA最優秀3歳牝馬
||||メイショウスコール 2005(メイショウオウドウ
|||||メイショウユウダチ 2010(メイショウボーラー
|||||メイショウルクール 2015(エンパイアメーカー
||ダイアナスキー 1991(マルゼンスキー
|||ケイアイベール 1996(サクラユタカオー
||||マイネレーツェル 2005(ステイゴールド)G2フィリーズレビュー、G2ローズS
|||ホシノメガミ 2000(サンデーサイレンス
||||スターポケット 2010(ジャングルポケット
|||メイショウボナール 2006(ホワイトマズル
||||メイショウワカクサ 2014(サマーバード

 

現役繁殖牝馬が確認できた限り9頭いる。
G1を3勝したメイショウマンボや重賞2勝のマイネレーツェルなどを擁する有力な牝系。
2020年には、メイショウマンボの初仔メイショウイチヒメが2歳新馬を勝ちあがった。2019年はロードカナロア牝馬)、2020年はエピファネイアが種付けされている。
マイネレーツェル産駒はOPまで行ったマイネルネーベルなどそこそこ走っている。2020年はエピファネイアを種付けしたようだ。

 

〇フシミレディ系

フシミレディ 1975(シンザン
|アカリジヨオー 1981(パーソナリティ)
||アカリホマレ 1991(ビゼンニシキ
|||ラブリースイート 1999(ボールドノースマン)
||||セクシイスイート 2008(タヤスツヨシ

 

フシミレディは、東海大賞典や名古屋大賞典に勝ち、宝塚記念などにも出走したミヤジダケオーの姉。
セクシイスイートは中央2勝。中山大障害で逃げて完走(11着)。

 

〇ファインドラマ系

フアインドラマ 1974(シンザン愛知杯2着、函館記念5着
|リアルドラマ 1988(リアルシャダイ
||レイオブライト 1996(ウイニングチケット
|||フェイズシフト 2006(サクラバクシンオー
|||リュンヌ 2007(クロフネ
|||ロマンチックドラマ 2013(ハービンジャー
|エイプリルドラマ 1989(サクラユタカオー
||スウェリングドラマ 2005(バブルガムフェロー
|||ファーマフレア 2011(スウェプトオーヴァーボード
||カフラピコ 2011(キングカメハメハ
||トリルビー 2012(デュランダル


現役繁殖牝馬は6頭。この牝系からは2006年のNHKマイルCロジックが出ている。ロジックは種牡馬入りできなかったが、G1馬が出た牝系と言うことで、ここ2,3年でもラニエピファネイアアドマイヤムーンなどが種付けされている。

 

〇フレンドシザラ系

フレンドシザラ 1981(シンザン
|シンカンノゾミ 1994(アスワン)
||キヌガサアジュディ 2002(アジュディケーティング
|シンカンメグミ 1996(マルゼンスキー
||シンカンミグフジ 2008(キャプテンスティーヴ
||エピックフィリー 2013(アグネスデジタル

 

シンカンメグミの産駒にマイネルオベリスク(上総S勝ち)がいる。キヌガサアジュディは、JBIS上だと2020年の種付けは不明だが、現役馬は複数残っている。

 

〇ウラカワジェンヌ系

ウラカワジエンヌ 1971(シンザン
|ウラカワクオリテイ 1980(パーソロン
||チョウカイオバコ 1990(ブレイヴエストローマン)
|||キャニオンドリーム 2001(ブラックタイアフェアーTCK女王盃4着


現役繁殖牝馬はゼロ?
ただしキャニオンドリームは、産駒10頭のうち、3歳のドローム(そのうちどこかで勝ちあがりそう→その後勝ち上がり)以外全頭が勝ち上がるなど出来が良く、これなら産駒のマルカンセンサー(TCK女王盃競走2着)は繁殖入りするのではないか?どこかで重賞を勝ってほしいところ。

 

〇シンラツキー(シンラッキー)系

シンラツキー 1976(シンザン
カルメンシータ 1989(ワイズカウンセラー)G1を2勝、2001年JRA最優秀スプリンターのトロットスターの母
||レギンレイヴ 2002(ハンセル)情報不足。

 

現役馬がJRAを含めて数頭おり、繁殖入りの可能性あり。
2001年の高松宮記念スプリンターズSを勝ったトロットスターがいる牝系だが、少し苦しい。

 

〇オーロラシロー系

オーロラシロー 1982(シンザン
|ミドリノマキバヒメ 1994(タイトスポット
||トキノナイス 2007(チアズブライトリー
|オーロラテルコ 1998(ミスターシービー
||キューティホーク 2002(トウカイテイオー
||カワイミチコ 2004(シンボリルドルフ
||ハツネ 2009(トウカイテイオー
||クワイトファイン 2010(トウカイテイオー種牡馬


オーロラテルコ産駒は何れも血統表に三冠馬が3頭いるこだわり配合。ただしその配合相手はタニノギムレットネオユニヴァースだったりする。エポカドーロやトーセンホマレボシ付けたほうがネタで売れそうな気がするのは第三者の無責任な考えか。
クワイトファインはクラウドファンディング種牡馬入りした経緯で結構な知名度がある。
キューティホークもnetkeibaの掲示板を見るとどこかで取り上げられたらしい。
なお、オーロラシロー産駒には、新潟記念3着のランドミッシェルがおり、その産駒に函館2歳Sを勝ったニシノチャーミーがいる。
ここから拡大する可能性もあったが、ニシノチャーミーは残念ながら引退直後に肺炎のため死亡したらしい。

 

〇マイソール系

マイソール 1975(シンザン
|セレクトサンキスト 1981(トウショウボーイ小倉記念馬マルブツサンキストの母
||セレクトロマン 1991(プルラリズム函館2歳S馬サダムブルースカイの母
|||アインライツ 2001(ティンバーカントリー
||||ポッドレイ 2010(マンハッタンカフェ


この牝系は重賞馬を何頭か出している。残っているのはアインライツ、ポッドレイ母子のみだが、ポッドレイの産駒にはロードカナロアハービンジャー産駒がおり、最悪走らなくても特に前者は繁殖入りしそうな気はする。

 

カタリナラビット

カタリナラビット 1986(シンザン)G3中山牝馬S5着。G3関谷記念、G3朝日CC、5着G1天皇賞(秋)カンファーベストの母
|ラビットコスモ 1995(マルゼンスキー
||トキメキハニー 2006(フジキセキ
|||トキメキブンブン 2011(タニノギムレット
|||トキメキユキチャン 2013(ブライアンズタイム


カタリナラビットシンザン最終世代の1つ前の世代だったと記憶。長く重賞戦線を沸かせたカンファーベストの母となった。
トキメキユキチャンマルゼンスキーフジキセキブライアンズタイムが累代されていて、血統表はそれなりに賑やか。

 

〇ハシカツプ(ハシカップ)系

ハシカップ 1974(シンザン
|メモリーグレイス 1985(ノーザリー
||メモリーアフリート 1996(アフリート)
|||メモリーソフィア 2006(ジェニュイン)
|||メモリーキャップ 2007(キャプテンスティーヴ


一時広がった牝系の様だが、現在は2頭のみ。メモリーアフリート産駒は、名古屋笠松の重賞戦線で長く活躍し合計31勝、11歳でも笠松の重賞を勝ったメモリージルバ、笠松ローカルの話ではあるが、デビューから14連勝し、15戦目の2着後故障引退したメモリーファルコンらがいる。
地方で堅実に走る系統のようで、メモリーアフリート産駒8頭は全頭が勝ち上がり、合計で76勝もしたようだ。

モリーキャップ産駒のメモリーコウは、マリーンC(G3)やブリーダーズゴールドC(G3)で2着がある。どこかで重賞を勝ってほしいところだ。

 

〇ハクヨウチカラ系(ばんえい

ハクヨウチカラ 1970(シンザン
|虹湯 1980(虹裁)半血
||峰栄 1986(峰雲)半血
|||栄姫 1996(アカギテンリユウ)半血
||||ニューミミ 2013(タカライーグル)日本輓系
||||栄 2016(カネサブラック)日本輓系
|||ユセクイン 1997(アカギテンリユウ)半血
||||福花 2005(タカラゼンシン)日本輓系
|||||ホクショウモモ 2012(ナオイチ)日本輓系 ばんえいオークス勝ち
|||||フクガクル 2016(ユウユウホマレ)日本輓系
||||サユリビジン 2013(ナオイチ)日本輓系
||||カミダノミ 2016(ナオイチ)日本輓系
|忍姫 1992(峰雲)半血
||音姫 2002(ハッコーダキング)半血
|||音美 2007(タカライーグル)日本輓系
||||イクミファイター 2013(ブレーブファイター)日本輓系


ばんえい馬の系統。遡るとスウヰイスーから出ている。
2000年代にキンノカミ(母ユセクイン)が出たあたりでシンザンの血が入っていると少し話題になった。

その後2015年にはホクショウモモがばんえいオークスに勝利した。

 

〇その他のシンザン産駒

この他シバイチヒメ、サンワシンザン(ブルコ辺りは繁殖入りしてもおかしくない)、ミナガワシルビア、シユツランなどの牝系は現役馬がおり、繁殖入りの可能性がある。
フセノダンサーとシンシラオキの牝系は現役馬が残っているが、全て牡馬なので未把握の馬が繁殖していない限り苦しいか。

 

シンザン産駒種牡馬からの牝系

チェリーブロッサム系(エキスパート経由の乗用種)

チェリーブロッサム 2002(エキスパート)中間種(障害飛越系)
|チェリースマイル 2014(ウォーロードⅡ)中間種


エキスパートの父がシンザン競技馬の系統。
やまがた乗馬クラブにいるらしい。おじ(母の全弟)は国体にも出ていた。
他にもシンザンの血を持つ競技馬がいるかもしれないが、調べようがないというのが正直なところ。

繁殖用に繋養されているわけでは無いと思うが、一応掲載した。

 

アサヒマーキュリー系(ミナガワマンナ経由)

アサヒマーキュリー 1991(ミナガワマンナ
アサヒライジング 2003(ロイヤルタッチ
||トーホウキララ 2014(キングズベスト
||ツォルニッヒ 2015(シンボリクリスエス
|コウヨウルビー 2010(バブルガムフェロー


アサヒマーキュリーは、ミナガワマンナの代表産駒アサヒジュピターの全妹。
更に遡ると、シンザンと関連の深いアサヒダイオーやアサヒエンペラオーがいる。
アサヒライジングはG3クイーンSに勝ち、G1のアメリカンオークス秋華賞ヴィクトリアマイルで2着の実績がある。
アメリカンオークスに勝ったら、ミナガワマンナの名がアメリカの地に轟いたかもしれない。
2020年にはツォルニッヒにモーリスが種付けされたものの、不受胎に終わったのは残念。

 

〇レディープロスパー系(ミナガワマンナ経由)

レディープロスパー 1988(ミナガワマンナ
エスワンスペクター 2001(シャンハイ)エーデルワイス賞(G3)勝
||ロトラトゥール 2011(ゴールドアリュール
||ロトクルーザー 2012(クロフネ
||ロトクレドール 2013(アドマイヤムーン


エスワンスペクターは産駒に中央3勝のディーエスコンドルや、笠松グランプリなど地方で20勝したエスワンプリンスなど産駒も結構走った。そろそろ孫がデビューする。

 

〇ロングチアーズ系(ミホシンザン経由)

ロングチアーズ 1989(ミホシンザン札幌記念2着のファイトコマンダーの母
マリンフェスタ 2003(サクラバクシンオー)アイビスSD2着


マリンフェスタの産駒は、OPクリスマスローズSに勝ち、G3函館スプリントS3着のレンイングランドなどそこそこ走っている。

レンイングランドシンザン記念にも出走したが、距離も長く5着まで。

ただし、マリンフェスタは産駒9頭の内、ペガサスハーツを除いて全て牡馬に偏ってしまったため牝系の広がりは弱い。2020年はモーリスを種付けするも不受胎。
ペガサスハーツは去年JRAでデビューしてダート短距離を2着、5着、3着。
これが繁殖入りしないとミホシンザンの血を持つ馬は全滅する可能性がある。
ハーツクライなので繁殖入りしそうな気はするが。

 

余談だが、シンザンの血が途絶えるまでに、シンザン記念を勝つ馬は出るのだろうか。

最高着順はシングンの2着のはず。マイシンザンもビリだったし。

 

〇クアドリフォリオ系(ミホシンザン経由)

クアドリフォリオ 1989(ミホシンザン)JRA5勝
|オークルーム 2000(ペンタイア


オークルーム産駒にG3京成杯オータムH4着のカルヴァリオなどがいる。
既に高齢のため、オークルームの2020(父マツリダゴッホ)が繁殖入りしなければ厳しい。

 

〇ニットウドリーム系(ミホシンザン経由)

この他に現役の繁殖牝馬は情報不足で確認できないが、ニットウドリーム(1989年生)の牝系に現役競走馬の牝馬が7頭おり、繁殖入りの可能性がある。

 

〇ウーマンパワー系(シルバーランド経由)

ウーマンパワー 1979(シルバーランド)G3札幌3歳S勝ちインターボイジャーの母
|グランドウイナー 1988(ニホンピロウイナー
||レイナロバリー 1992(ジェイドロバリー)G2報知杯4歳牝馬特別5着
|||レイナワルツ 2000(ブラックタイアフェアーJBCクラシック3着、フィリーズレビュー3着など17勝
||||クインポルカ 2010(タニノギムレット
||||ティーエスクライ 2012(ハーツクライ
||||レイナプティ 2014(ネオユニヴァース
|||グランジョイ 2005(ダンスインザダーク)産駒にOP3勝のスーサンジョイ
||||スーサンゴー 2014(ジャングルポケット
||||グランソフィア 2017(キングカメハメハ


シルバーランドの代表産駒ウーマンパワーの牝系。
現役繁殖牝馬は6頭で、規模としてはマルイチジョウオーの牝系に次ぐ大きさがある。
中央の上級戦レベルでも時折見かける。
レイナワルツの姉にグランドレイナ(紅梅S勝ち)がおり、この馬が無事ならここからも広がったかもしれない。
オーナーのバックアップが強力なのか、時々キングカメハメハエピファネイアなどが種付けされていることがある。

競走馬の成長ピークと近年の晩成化傾向について

前回、各世代ごとの獲得賞金の集計をしていてもう一つネタができたので、更新

 

これまで4歳が競走馬のピークだと思っていたのですが、思った以上に5歳で稼いでいる世代が多いことに気が付きました。

そこで、各年齢のどの時期にどれだけ稼いだか集計してみます。

※なお、この集計では馬齢を全て現表記に統一しています。

 

計算方法は、その月の古馬重賞(3歳以上または4歳以上)の全賞金のうち、各年齢の馬が何%を稼いだかで比較しています。

単純に賞金額としなかったのは、月によって賞金額の変動が大きい事、年によって賞金額が変動しているため、それを打ち消すために行いました。

1981~2017年生まれの世代について個別に集計するとこうなります。

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このままではわかりにくいため、平均を取り、更に各年齢ごとに重ね合わせるとこうなります。

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一見して4歳馬が強いですね。

また、スペシャルウィークディープインパクトダイワスカーレットアドマイヤムーン、マタモクロスなど4歳で引退する馬や、ナリタブライアントウカイテイオーシンボリルドルフの様に故障で弱体化や数が使えなくなる馬も多いことを考えれば5歳馬の健闘も驚きです。

3歳馬は12月で古馬と同等となるようです。

これは有馬記念が3歳馬優勢となっているためでしょう。

あるいはオープン馬の少なさを考慮すれば、12月に2キロ差と言うのはやや3歳有利なのかもしれません。

なお、ジャパンカップは3歳馬の成績があまり良くなく、去年もコントレイルで菊花賞からのローテがどうかと言われましたが、実際は近年ジャパンカップを制した3歳牡馬は全て菊花賞経由組です。

菊花賞を回避してジャパンカップに挑んだ牡馬は、エルコンドルパサー以降全敗しているので、今後とも伸びにくいように思います。

6歳になると流石にトップホースの引退が多すぎて下がりますが、残っている馬は成績を落としていません。

7歳以降は数も減り成績が落ちていきます。

 

次に牡馬と牝馬個別のデータ

牡馬のみの方は、牝馬限定戦を除いたレースに対する割合となっています。

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重賞賞金は8割が牡馬のもののため、全体グラフとあまり変わりませんね。

ひとつ特徴的なこととして、夏場にグラフのへこみが見られますが、これはなぜかこの時期牝馬が活躍する傾向があるためです。

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夏場に牝馬が強く、冬場に弱い傾向がみられます。

冬弱いのはダートが多いためかと思いましたが、2月以外と12月以外はそれほどでもなく、コンスタントに牝馬限定戦も設定されているため、謎と言えば謎です。

夏に強いのは、ひと昔前に「夏は牝馬」と言われていましたが、実際に牝馬が強いのか、それともこの格言を受けて、関係者が牝馬を積極的に使った結果なのかはここでは分析していません。

なお、牝馬で重賞を勝つような馬は大半が5歳で引退するため、6歳以降の活躍は牡馬と比べて小さくなっています。

 

ここから前回データを集計していた時に気が付いたことになります。

近年競走馬の晩成化が進んでいるようです。

一般的には、早熟化が進んでいると言われますが、どうもそうではないようです。

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2010年以降(2007年生まれ世代以降)のデータだとこうなります。

サンプル数が11世代のみのため多少データが荒れていますが、全体データと比較すると5歳馬の強さが目立ちます。6~8歳も多少強いようです。3歳と4歳は弱体化しています。

個別データを見てみると、90年代は殆どの世代が4歳時に最も稼いでいましたが、2004年生まれ以降の世代では、2007年生まれと2014年生まれ世代を除き、全て5歳時に最も稼いでいました。

 

全体としてのトレンドはこうなります

これはその世代が(3歳以上及び4歳以上の重賞で)獲得した全賞金の50%に、いつ頃達したかを示したものです。

なお、賞金額は変動するので、その年JRAが実施した古馬重賞の全賞金額で補正してあります。

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80年代から90年代中頃の世代では、牡馬は5歳の3月頃に折り返し地点を迎えていましたが、2000年代以降は5歳の7月頃になっています。

理由はいくつか考えられますが、体感として故障で引退する馬が少なくなったことや、クラブ全盛で、5歳まではとりあえず走るようになったことなどが考えられます。

おそらく競走馬の能力ピークは元々5~6歳前半で、故障や早期引退により4歳が最も稼ぐ時期となっていたのが、上記のような理由で賞金ピークが近年5歳に移ってきているのではないでしょうか。

牝馬は今も5歳引退が主流のため牡馬よりは緩やかですが、やはり全体として活躍時機が遅くなっている傾向があります。

 

ここ数年で降級廃止という晩成馬に有利になるような改革と(ただし高齢の下位OP~条件馬は不利か)、新馬戦や未勝利戦の繰り上げと言った早熟馬有利な改革が行われており、今後に注目です。

1990年~2016年生まれの世代を比較してみた

mhl.hatenablog.jp

 

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各世代の強さを、獲得した古馬重賞の賞金総額で比較してみました。

全て生年での比較で、年齢は現在の馬齢表記に統一。

JRA古馬混合重賞に加えて、海外の国際G1の2着以内、賞金1億を超えるような高額G2の1着(殆ど無いですが)、地方はどれを入れていいか判断が微妙なので、とりあえず2011年以降国際G1に格付けされている東京大賞典のみ過去にさかのぼって合計しています。

海外調教馬が国内レースを制した場合や、海外移籍後の馬(トーセンスターダム等)の賞金は加算していません。

オレンジの線は、4歳時と5歳時のJRA古馬混合重賞の賞金総額の平均で、おおむねこのラインを上回っていれば強い世代、下回っていれば弱い世代ということになります。

この額に対する比率を世代水準(世代レベル)と規定しました。

なお、海外レースに関しては為替の関係で多少の誤差が出ていると思います。

 

賞金総額ランキング

1位 2009年世代(ゴールドシップジェンティルドンナ

2位 2008年世代(オルフェーヴルロードカナロア

3位 2015年世代(アーモンドアイ、フィエールマン)※現役馬多数残存

4位 1996年世代(テイエムオペラオー

5位 1999年世代(シンボリクリスエスヒシミラクル

25位 2005年世代(ディープスカイ

26位 1992年世代(マヤノトップガンマーベラスサンデー

 

牡馬賞金ランキング

1位 1999年世代(シンボリクリスエスヒシミラクル

2位 2008年世代(オルフェーヴルロードカナロア

3位 2002年世代(ディープインパクトトウカイトリック

26位 1992世代(マヤノトップガンマーベラスサンデー

 

牝馬賞金ランキング

1位 2015年世代(アーモンドアイ、ラッキーライラック

2位 2009年世代(ジェンティルドンナ

3位 2004年世代(ウオッカダイワスカーレット

26位 1999年世代(ファインモーションオースミコスモス)

 

海外賞金ランキング

1位 2015年世代(アーモンドアイ、グローリーウェイズ)

2位 2014年世代(ディアドラ、ウインブライト)

3位 2012年世代(リアルスティールシュヴァルグラン

 

3歳時賞金ランキング

1位 2015年世代 

2位 2007年世代

3位 2009年世代

28位 2011年世代

 

4歳時賞金ランキング

1位 2015年世代

2位 1995年世代

3位 2007年世代

27位 2005年世代

 

5歳時賞金ランキング

1位 2015世代

2位 2009世代

3位 2014世代

26位 1993世代

 

6歳時賞金ランキング

1位 2009世代

2位 1996世代

3位 2002世代

25位 1992世代

7歳時賞金ランキング

1位 2010世代

2位 1999世代

24位 1992世代

8歳時賞金ランキング

1位 2010世代

 

せっかく集計したので各世代の雑感を

・1990年世代

いわゆるナリタタイシンウイニングチケットビワハヤヒデの世代になります。

筆者としてはマイシンザンに強い思い入れがありました。

世代水準としては、賞金水準にして107%で強いとなります。

なお、これより前の世代は賞金水準が急速に低下する為除外しています。

 

・1991年世代

ナリタブライアンの世代となります。ただしナリタブライアン古馬になって故障しているため、古馬での賞金はサクラローレルの方が多いです。

三冠馬が出た年は、世代水準が低いと言われますが、世代水準は106%でやや強いです。

 

・1992年世代

マヤノトップガンマーベラスサンデーダンスパートナーらがいます。

サンデーサイレンス産駒がこの年から登場します。

賞金総額は期間内最低で、世代水準は87%と非常に弱い世代です。

なぜかは良く分かりませんが、牝馬はそこそこ稼いでいて、20億円を超えています。

賞金の牝馬比率は30%近くと、2010年代の水準ですが、牡馬が弱すぎるのもあると思います。

 

・1993年世代

エアグルーヴバブルガムフェローなどがいます。

エアグルーヴがいますが、賞金の牝馬比率は普通で、それ以外の牝馬は特に強いわけでもないようです。

世代水準は101%で、特に強くも無く普通といった感じです。 

 

・1994年世代

サニーブライアンの世代になりますが、同馬はダービー後故障で引退しており、メジロブライトステイゴールドメジロドーベルらが主力となります。

世代水準は117%で、期間内第3位。非常に強い世代です。サニーブライアンサイレンススズカが無事ならもう少し稼いでいたでしょうか。

なお、この年からしばらく1998年世代まで?、円高の影響もあり〇外が非常に強くなります。

この世代であれば、上記3頭には及びませんが、ブラックホークタイキシャトルブロードアピールシーキングザパール外国産馬では賞金上位です。

また、この辺りの世代から海外G1勝ちが目立ってきます。

 

・1995年世代

スペシャルウィークグラスワンダーエルコンドルパサーらの世代です。

この世代が4歳に達した1998年から、ジャパンカップで外国馬が勝つことが殆ど無くなります。

三強の実働は案外短く思ったより稼いではいませんが、稼働期間である4歳時は全世代2位の高賞金となっています。

それ以降は息切れ感がありますが、世代水準としては112%で非常に強いです。

 

・1996年世代

この世代は何と言っても18億超を稼いだテイエムオペラオーです。

G1を1勝ながらナリタトップロードも10憶、メイショウドトウも9億稼いでいて、3頭合計で37億5000万円になります。うち古馬で稼いだ約30億が加算されています。

賞金総額はついに110憶円を超え、この記録は2008年世代の登場まで破られませんでした。

世代水準は115%で非常に強いです。

なお、この世代からJRA重賞の賞金の伸びが止まり、しばらく100憶円前後をウロウロすることになります。

 

・1997年世代

エアシャカールアグネスフライトの世代ですが、両馬は古馬になって殆ど稼ぐことが無く、外国産馬であるタップダンスシチーエイシンプレストンアグネスデジタルイーグルカフェらが主力となります。

特筆すべきこととして香港での4勝があり、これまでにない額の外貨を稼ぎました。

それでも90億円を割り込み、世代水準は90%で非常に弱いです。

 

・1998年世代

アグネスタキオンクロフネジャングルポケットマンハッタンカフェらの世代です。

一般的に強いと認識されている世代ですが、故障離脱が多すぎました。海外でも残念な結果に終わっています。

短距離でカバーしていますが、世代水準は97%でやや弱いです。

 

・1999年世代

シンボリクリスエスヒシミラクルらの世代です。

タニノギムレット古馬になる前に引退していますが、シンボリクリスエスヒシミラクルが上下の世代を圧倒しました。G2で荒稼ぎしたバランスオブゲームも貢献しています。

牡馬が獲得した賞金は100億を超え史上最多。

反面、牝馬は全くちっとも活躍できずに期間内最下位という面白い結果に終わっています。

賞金に占める牝馬のシェアは、僅か7%です。

世代水準は114%で非常に強い。

なお、重賞以外も含めたJRAの全レース賞金の合計は、この世代が歴代最大(491億4738万円)となっています。

 

・2000年世代

ネオユニヴァーススティルインラブの世代になります。

クラシックで活躍した馬たちは古馬になってからパッとしませんでしたが、ゼンノロブロイリンカーンが稼いでいます。アドマイヤグルーヴエリザベス女王杯連覇も貢献。

世代レベルは98%でやや弱いです。

 

・2001年世代

キングカメハメハダイワメジャーの世代ですが、最も貢献したのはまさかのカンパニーです。海外賞金も莫大で、デルタブルースポップロックによるメルボルンカップのワンツー、ハーツクライによるドバイシーマクラシック勝利で、過去最大の8億円が供給されています。

5歳までは平均程度のレベルでしたが、高齢馬の突如の覚醒があり、世代レベルを押し上げました。7歳以降でも19億ほど稼いでいます。特に8歳時の7憶円は史上最大です。

この他スイープトウショウ宝塚記念を制しており、その後の牝馬の時代を予感させます。

世代レベルは113%で非常に強いです。

 

・2002年世代

ディープインパクトの世代です。

ディープインパクト以外の中長距離は壊滅的で、短距離や牝馬も弱く、ダートは強いですがヴァーミリアンカネヒキリ、ボンビネルレコードの地方賞金はほとんど反映されていないので、いったいどこで稼いでいるのかわかりませんが、世代レベルは110%もあります。

ディープインパクト1頭分を全て除外しても100%は超えているようです。

 

・2003年世代

サンデーサイレンス最終世代になります。

とは言え主力はメイショウサムソンキンシャサノキセキアドマイヤムーンなど。

1個下に歯が立たず、5歳時の賞金が少なくなっているのが特徴です。ただし7歳以降は再び稼ぎ出しています。

世代レベルは105%でやや強くなっています。

 

・2004年世代

ウオッカダイワスカーレットの世代。牝馬の時代の幕開けです。

牝馬の獲得賞金は通常の2倍を超える35億前後で、世代全体に占める割合は34%に達しました。

35憶円はジェンティルドンナの2009年世代に、34%はアーモンドアイの2015年世代に破られるまで牝馬の記録となります。

一方牡馬は非常に弱く、1992世代以来の低さとなりました。

このため合計した世代レベルは100%で普通です。

 

・2005年世代

ディープスカイスマートファルコンになりますが、クラシック馬が全くダメで、古馬になってから強くなる馬もそれほどおらず、特に中距離以上では宝塚記念アーネストリーのみと言った有様でした。エスポワールシチースマートファルコンの地方賞金を合わせれば多少ましになったと思いますが。。。

牡馬は非常に弱いと言われた前年をさらに1割ほど下回る低水準で、賞金水準のずっと低かった1992年以来の低さ。

前後の世代は強力な牝馬である程度カバーしていますが、この世代はそれらがいなかったどころか圧迫される形になり、牝馬も過去2番目の低さになってしまいました。

合わせ技で悲惨なことになっています。

世代レベルは驚きの73%です。

海外でも勝てていません。

 

・2006年世代

ブエナビスタの世代です。

牡馬クラシック組が相変わらず壊滅的で、3年連続で牡馬が非常に弱い世代となってしまいました。

前後の世代は牡馬だけで90~100憶程度稼いでいますが、この三世代は66億円、62億円、67億円となっています。

ブエナビスタが大きくカバーしましたが、それでも世代レベルは92%で非常に低いです。このほかナカヤマフェスタ凱旋門賞で2着になっています。

 

・2007年世代

ヴィクトワールピサエイシンフラッシュらです。

ヴィクトワールピサ有馬記念ドバイワールドカップエイシンフラッシュ天皇賞(秋)以外はほとんど記憶にありません。

上の3世代が弱かったためか、3、4歳時の賞金がとてつもなく大きくなっていて、2015年世代に次ぐ水準です。ただし、後ろの2世代があまりにも強く、その後は伸び悩みました。

世代レベルは110%で強いです。

 

・2008年世代

オルフェーヴル世代ということになります。

オルフェーヴルロードカナロア2頭の最強クラスを抱えており、更に高齢まで活躍する馬も多い世代です。

この活躍で、テイエムオペラオーらの1996世代をようやく上回りました。

世代水準は121%で非常に強いということになります。

なお、三冠馬の世代は一般的に弱いと言われていますが、ナリタブライアンディープインパクトオルフェーヴルの世代は、これらの最強馬の稼ぎを単純に引き算(着順の繰り上げも無し)しても100を超えているようです。

 

・2009年世代

ゴールドシップジェンティルドンナの世代です。

とにかくこの2頭が勝ちまくり、更にジェンティルドンナが抜けた牝馬路線も別の馬が勝ちまくり、ダートも海外も強いと何でもあり。

それまで5歳時の賞金が40億円をこえることはありませんでしたが、47億円に達しました。6歳時も24億円でこれまた史上最高額です。

世代レベルは130と期間内最強です。

 

・2010世代

エピファネイアキズナの世代。意外に印象が薄い。

3歳、4歳、5歳とこれちょっと弱いんじゃないかという数字だが、7歳8歳が歴代最多になっていて、平均レベルまで押し上げています。

7歳以降で19憶を加算。

世代レベルは99で普通。

 

・2011世代

この世代も印象が薄い。

調べてみるとワンアンドオンリーオジュウチョウサンアルバートら知ってる馬もチラホラいて、この世代が3~4歳のころ競馬からやや距離を置いていただけか。

モーリスのこともリアルタイムでは完全に抜け落ちている。

ただ少し上世代のゴールドシップジェンティルドンナらは知ってるので良く分からない。

稼ぎ頭はオジュウチョウサンの様だ。

世代レベルは107で強い

この世代以降はまだ現役馬がチラホラ残っていて、伸びしろがあると言えるかもしれない。

 

・2012年世代

キタサンブラックの世代です。

ドゥラメンテ古馬であまり貢献できず、大きな賞金を獲得したのはキタサンブラックシュヴァルグランの2頭です。

ドゥラメンテの記憶が一切なく、マリアライト宝塚記念を一応テレビで見ていた程度です。なのでこの辺りの事はあまり語ることも無いです。

キタサンブラック天皇賞(春)辺りから再び競馬を始めていると思います。

世代レベルは105ですが、もう数ポイント伸びるでしょう。

 

・2013年世代

ディーマジェスティマカヒキサトノダイヤモンドの世代

この年のクラシックも一切見ていないようです。

サトノダイヤモンド有馬記念キタサンブラックを撃破したところまでは良かったのですが、その後はいまいちでした。

マカヒキの頑張りには応援してしまいますね。

牝馬率が31%ですが、どの馬が稼いだのでしょうか?

現時点での世代レベルは89

まだ伸びると思いますが、例年通りであれば93~95前後で止まると思われます。

 

・2014年世代

リスグラシューレイデオロになります。キセキは来年も走るでしょうか。

稼ぎ頭はリスグラシューとスワーヴリチャードです。

海外賞金がついに10億円を突破しました。

世代レベルは現時点で96となっていて、ほぼ確実に100は超えるでしょう。 

 

・2015年世代

アーモンドアイの世代です。

3歳時に出走したG1、5戦で4勝2着1回と異様な成績を残し、最強世代を予感させました。

5歳までしか走っていませんが、3歳時、4歳時、5歳時の獲得賞金が何れも歴代最大で、既に2009年、2008年世代に次ぎ、最終的に140憶円に達するのではないかと思われます。これは2005年世代の約2倍ということになります。

牝馬率が39%とこれまでにない水準で、牝馬の獲得賞金は44憶円と笑える数字になっています。

また、海外賞金も12憶円に達していて史上最大なのですが、5歳春のドバイミーティングが新型コロナで中止になったことも考慮しなければなりません。2009年世代は5歳春のドバイミーティングで6億円を稼いでおり、アーモンドアイとグローリーウェイズの2頭が出走していれば、更に上積みがあったかもしれません。

なお、牡馬は一般に弱いと思われており、フィエールマンとインディチャンプ以外は目立っていません。ただ、数字上は5歳終了時点で歴代3位の70億円という高水準を出していて、早熟な2007年世代の72憶円、牡馬が圧倒的優勢だった1999年世代の71億円に次ぐ規模です。牡馬のみで国際G1を16勝しており、決して牝馬だけの世代では無いことが分かります。

牝馬の勝利と合わせればG1勝利数は2020年終了時点で28勝(史上最多)。

 

・2016世代

クロノジェネシスとグランアレグリアの世代です。

牝馬率が51%と史上初めて逆転しました。

牡馬クラシック組がそもそも出走すらおぼつかず、4歳終了時点でG1はチャンピオンズCと香港マイルのみとなっています。おまけにそれを勝ったクリソベリルは故障離脱、アドマイヤマーズは引退と、今後どうなってしまうのでしょうか?

現時点での牡馬の賞金は20億円強で、1986年と2010年以来の低さとなっています。1つ上の世代牡馬が、同期間で44憶円超を稼いでいたことを考えると、ちょっとこれはどうかという数字です。

牝馬は2015世代と同様異常に強く、4歳終了時点での獲得賞金は21億円強で、2015世代を1億ほど上回っています。

過去最強クラスの牝馬と、最弱クラスの牡馬を合算して、結果的に4歳終了時点では平均的な水準にまとまっています。

 

下は牡馬と牝馬に分けたグラフです。

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ヘロド系(バイアリーターク系)種牡馬の種付け数

久しぶりに見にきたら、更新してないのにプレビュー上昇傾向だった(笑)

2019年のヘロド系(バイアリータークByerley Turk系)種牡馬の種付け数についてまとめてみます。

なお、日本と英愛仏、北米以外はデータを持って無いのでここには載せてません。

(カッコ内は過去3年分です) 

1位 Diamond Boy(130→235→221)愛

2位 Pearl Secret(58→48→53)英

3位 Kap Rock(22→90→47)仏

4位 Captain Chop(59→28→27)仏

5位 Brave Mansonnien(9→12→16)仏

6位 Notnowcato(88→85→15)愛

7位 Dunaden(52→16→9)英

8位 Orientor(8→12→9)英

9位 ギンザグリングラス(1→4→3)日

10位 Indian Haven(5→3→2)英

11位 T F Classic Twist(2→0→1)米

全体では、450?→533→403

(フランス供用種牡馬の種付け数が判明したため加筆)

 

この他、南アフリカ共和国にLinngari、トルコにHep Beraber、インドにShifting Power、チェコにSleeping Indian、アルゼンチンにLuck Moneyがいるが、詳細は不明。

 

実質的にヘロド系に属すると思われるセントサイモン系についても紹介しておきます。

オーストラリアのLove Conquers Allが頭数不明ながら筆頭。デビューしている産駒が非常に多いことから、毎年100を遥かに超える繁殖牝馬が付けられていたと想像できます。

初年度は200頭に迫る頭数を付け、オーストラリア新種牡馬ランキングで2位(賞金ベース)、または1位(勝ち数ベース)となっています。

1位? Love Conquers All ? オーストラリア

2位 Flemensfirth(78)アイルランド

3位 Shantou(53)アイルランド

4位 Nonios(29)カナダ

5位 Moonshine Mullin(17)アメリ

6位 デビッドジュニア(3)日本

7位 Cullasaja King(1)アメリ

7位  Demon Warlock(1)アメリ

7位  Albertus Maximus(1)アメリ

7位 Fun and Fancy Free(1)アメリ

7位  Zamperini(1)アメリ

 

2位、3位はリボー系の障害用種牡馬。ここからラインが伸びることは無いでしょう。

その下は北米のリボー系で、20年前は大勢力でしたが、今は見る影もなく壊滅しています。Pleasantly Perfectの後継種牡馬であるNoniosは、意外にも産駒がそこそこ走っているようで、2019年はカナダに移動して29頭の交配を得ました。

速報には上がってきていませんが、これ以外にもアメリカにはペット同然のプリンスローズ系種牡馬が大量にいるようで、下手をするとこれがこの系統で最後に残ることになるかもしれません。

ヘロド系にセントサイモン系を合わせた世界全体で、700前後と言ったところでしょう。

なお、三大始祖のマッチェム系(ゴドルフィンアラビアン系)は800~1000程度ではないかと考えているので、数の上ではそこまでの差はなさそうです。

牡馬の去勢率には格段の差がありそうですが。

 

一応各種牡馬の紹介

・ダイヤモンドボーイ Diamond Boy(2006年、フランス)

2010年スカラムーシュ賞(LR)など。同年のハンデ戦でDunadenに勝ったこともある。

父はリュティエ系の障害種牡馬Mansonnienで、全兄に障害のG1馬Golden Silverがいたことから去勢されずに走った。

2012年にフランスで種牡馬入りした後は、AQPSを中心に障害で活躍馬を送り出し、2016年に種付け数は100頭を突破。2018年にアイルランドに移動してからは200頭を超えている。

更に成功を重ねて、自身と同型の種牡馬を出せればあるいは・・・

 

・パールシークレット Pearl Secret(2009年、イギリス)

2015年テンプルS(G2)など。G1はキングスタンドS 3着が最高で勝てなかった。

父はアホヌーラ系のCompton Place

Compton PlaceはIndian Ridgeの産駒で、ヘロド系最後のまともな成功種牡馬だった。

Compton Place産駒はセン馬が多く、2015年に死亡しているがまだ有力な後継は出ていない。

種付け数や供用国を考えると、本馬が実質的に唯一の後継種牡馬となる。

G1は勝っていないが、この系統は大物競走馬で繋いできたわけではなく、AhonooraIndian RidgeがG2馬、Compton PlaceもジュライCをフロック勝ちしただけなので、可能性はある。

なお、Dunadenと同じカタールのファハド殿下の持ち馬で、こちらも産駒が勝ったら報奨金が出るなどインセンティヴが存在する模様。

 

・キャップロック Kap Rock(2004年、フランス)

現役時はハードル競走で1勝のみ。

父は障害の名種牡馬Video Rock。その父は日本でもおなじみだったノーリュート

兄弟に障害のG1馬Geos他活躍馬が多数おり、そのため去勢されずに現役を送ったらしい。

障害用の種牡馬としてそこそこ成功しており、代表産駒はSharock(伊G2Premio LXIII Ezio Vanoni 2着)と思われるが詳細不明

2010年~2018年の種付け数は合計で501頭。キャリアハイは2018年の90頭という情報があり、2019年もそれなりの頭数付けたのではないかと思われるがフランス語の壁に阻まれ情報不足。

交配数が判明、2019年は47頭(暫定) 

 

・キャプテンチョップ Captain Chop(2008年、フランス)

カブール賞(G3)2着、エクリプス賞(G3)2着。スプリンター

父はアホヌーラ系のIndian Rocket(ミルリーフS勝ち)、その父Indian Ridge

産駒はサブロネ賞(LR)2着のMon Amie Chop、スペインで活躍したGueratyなど。

種付け数は供用開始の2013年から、20→19→7→9と当初はかなり少なかったが、2017年に一気に60頭近くに激増した。ただしその後はやや落ち着いている。

この激増した世代は2020年デビュー予定。

 

・ブレイヴマンソニアン Brave Mansonnien(2003年、フランス)

Prix Léon Olry-Roederer(障害G2)4着など

父はDiamond Boyと同じくMansonnien

おじのKatiki(G12勝)など近親に障害の活躍馬が多数おり、去勢されずに現役を送ったらしい。

産駒にフィノー賞(LR)2着のRiquet Enfinなど。

 

・ノットナウケイト Notnowcato(2002年、イギリス)

2006年インターナショナルS、2007年タタソールズゴールドCエクリプスSなど。

父はアホヌーラ系のInchinor

エクリプスSで、ただ1頭外ラチ沿いに進路を取り、内ラチ沿いのレースをよそに1着でゴールしたのは衝撃的だった。

障害のLong Dogなどを出しており、障害向けの種牡馬として台頭した。2016年には157頭の繁殖牝馬を集めている。平地では豪スプリントG1, 3勝のRedkirk Warriorを出すなど、主にスプリント~マイル前後の産駒を出した。

2019年の繁殖シーズン、交配時の事故が原因で死亡した。

Redkirk WarriorやCustom Cutなどはセン馬のため後継種牡馬は無し。残されている産駒は、障害向けの馬が殆どであろうから、正直厳しいかもしれない。

 

・ドゥーナデン Dunaden(2006年、フランス)

2011年メルボルンC香港ヴァーズ、2012年コーフィールドCなど。

父はアホヌーラ系のNicobar(その父Indian Ridge

日本でも2013年にジャパンCで5着に入った。

2015年からイギリスで、半平地・半障害用として種牡馬生活をスタートさせた。

初年度は97頭の交配に恵まれたが、その後は減少。2019年に放牧中の事故で死亡した。

今の所産駒にステークス勝ち馬は出ていないようだ。産駒の去勢率がやはり高く、残った産駒も苦しそう。

Pearl Secretと同じカタールのファハド殿下の持ち馬で、産駒が勝ったら報奨金が出るなどインセンティヴが存在するらしい。

 

・オリエンター Orientor(1998年、イギリス)

チップチェイスS、スプリントSなどG3を2勝。

父はNotnowcatoと同じくアホヌーラ系のInchinor

人気のあったJack Dexter(G3チップチェイスS勝ち)という産駒がいたが、現役中に死亡している。産駒数は少ない。

 

・ギンザグリングラス(2005年、日本)

JRA、川崎、浦和で1勝づつ。

父はメジロマックイーン

引退後に熱心なファンが引き取り種牡馬入りした。

産駒は2018年6月16日にクイーンソネラが勝利。内国産連続5代勝利を達成した。2019年12月7日には、フェイドハードが勝利し、内国産馬連続5代勝利も達成している。

現在日本に存在する父系としては、最も古い物らしい。

なお、現在は日本唯一のヘロド系種牡馬だが、2020年はトウカイテイオー産駒のクワイトファインも供用される予定。

 

・インディアンヘイヴン Indian Haven(2000年、イギリス)

愛2000ギニー(G1)

父は名種牡馬Indian Ridge

愛2000ギニー後は全く振るわず、そのまま引退種牡馬入り。

産駒はAshram、Aspen Darlinと2頭のG3馬こそ出ているものの不振で、近年は数頭の種付けに留まっている。

 

ティーエフクラシックツウィスト T F Classic Twist(2011年、アメリカ合衆国

Atlantic - Le Sancy - Bonne Nuit系

ザテトラークを経ないルサンシー系という強烈な血統。

2000年代に日本のディープな血統ファンの間で一時話題になっていたTriple Twist、その馬の産駒である。

これまで紹介してきた馬たちとの共通祖先は、230年以上前のBuzzard(1787年生)まで遡らなければならない。また、父系6代にわたって公式な競馬に出走した形跡がない。

5代前のBonne Nuitが馬術障害飛越用の種牡馬として大成功し、系統を確立した。

この系統最大の名馬がGem Twist(1979年)という馬で、ソウルオリンピックで銀メダルを獲得するなど、アメリ馬術史上有数の名馬と言われている。

ただ、馬術の活躍馬はセン馬が多く、系統を繋いできたのは傍系である。また、サラブレッド以外の品種改良が進んできていることから相対的な弱体化は否めない。

2008年にはGeminiという、Gem Twistのクローンが作成されており、この系統に対する圧迫が心配される。

Thoroughbred Pedigree Databaseによると、2017, 18年生まれの産駒がいるが、いずれも牝馬

 

ここ以下はメモ

Al Wukair 120(フランス)

Tiznow 113(アメリカ)

Bal a Bali 74(アメリカ)

Tourist 70(アメリカ)

Dream Ahead 57(フランス)

Gemologist 48(アメリカ)

ティズナウの後継がこけ続けたり韓国に輸出されたりで一気に怪しくなってきた。

昨年も年初からMorning Lineがいきなり死亡。

10年前は100頭オーバーの種牡馬アメリカにはゴロゴロいたが、2019年は22歳のTiznow1頭だけになってしまった。

このままいくと、Pleasant Colony没後のリボー系の2の舞だろう。

Bal a BaliはさしずめAlbert the Greatの役回りか。

ただし欧州側のDream Aheadは引き続き好調の模様。160→70→70→120→60(大体)と来ているが、2019年後半の好調で2020年は再び100を超えてくるだろう。その産駒のAl Wukairも、供用初年度から2年連続で110越え。

雑記

純血アラブのMiecznikから、ダーレーアラビアンY染色体ハプロタイプが検出されて一部で騒動。

 

mtDNAで分かったサラブレッド牝系の誤りは殆どジェネラルスタッドブックの適当な編纂によるもので、より古い記録を参照すればかなりの部分が説明できる。

 

などなど

 

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